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01.11.18 熊鷹山

11月18日、群馬県境に近い栃木県の熊鷹山に出かけました。

 足利市からの国道293号線を、田沼町の上町西交差点で左折し、作原方面に向けて1時間弱の道のりで、登山道に着きます。すでに3名のパ−ティ−が、出発の用意をしているところでした。

 登り始めは緩い傾斜を沢沿いに進みます。所々変化に富んだ小さな滝を眺めながら、飽きることのない気持ちの良い山道です。杉林を過ぎる頃から、よほど水がきれいなのでしょう、沢沿いに小さなワサビ田が点在しています。棚田になっていて、水がうまくいき渡るようになっています。ここのワサビは、栃木県の特産物ということで、盗掘の警告版が何カ所かに建っていました。

  最後の小さな沢で水の補給をするあたりから、傾斜がやや急になってきます。青空に向かって登りつめ、尾根に出て10分ほど歩くと、東西の分岐点に到達します。右に祠を見て最後の登りをがんばると、熊鷹山の山頂です。山頂には親切にも3メ−トルほどの木製の展望台が備えられており、その上から360度の風景が堪能できます。

 まず目に付くのが赤城山、その東側に雪で輝く日光白根、さらに男体山、その手前の粕尾峠から横根山とよく見えます。南側はややけぶっていて白んでいましたが、雲の上に高く筑波山が見えたのが、印象的でした。近くは、東南方面の尾根の山塊が、緑の針葉樹と色づいた広葉樹で色分けされていてきれいでした。西側は、これからたどる丸岩岳への尾根が、陽差しの中で落ち着いて見えました。

 丸岩岳へはクマザサの尾根道を快適にな歩きます。山頂は木々に覆われて視界は効かないのですが、とても静かで、ラジオを聴きながら一人のんびりと昼食をとり、休みました。

 下山路はわずかな踏み跡をたどる尾根筋ですが、目印が随所に付けられていて迷う心配はありません。ただ急なのが少しつらいかったです。

 もと来た沢沿いの分岐に出ると、ほっと安心します。来た時と同じように、沢を見ながらの下山です。なかなかの景観です。ガイドブックの小見出しに「日本庭園風の小渓谷」とありました。ちょっとオ−バ−な表現かなと思うものの、そう言えなくも無いなあと少し感心しました。もう晩秋ですが、新緑や紅葉の盛りの頃はさぞかし、と思いをはせます。

 歩行3時間15分、休憩も含めて全4時間17分の軽いハイキングでした。いい時節に出かけられるとさらにいいでしょう。その際の感想が楽しみです。


丸岩岳への尾根道 山頂手前の分岐 渓流のワサビ田 日光白根山


沢沿いの登山道 点在する小滝 尾根のもみじ


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